人間の体の中には血液が流れており、血液が栄養素や酸素などを運んでいます。そんな血液中にある赤血球が不足してしまうと疲労感やめまいが起きるようになり、場合によっては心臓に負担がかかりすぎてしまい心臓の病気になってしまう恐れもあります。
この赤血球の中にある酸素を運ぶヘモグロビンの濃度が低くなった状態が、一般的に貧血と呼ばれています。その原因の多くは、鉄分が不足したことによって起きる鉄欠乏性貧血だと言われています。今回は、そんな鉄欠乏性貧血を予防する方法について言及したいと思います。
とにかく、貧血を防ぐために重要なのが栄養バランスを整えること。鉄分は栄養素の中では摂取しにくい栄養素であるため、積極的にレバーや肉類、緑黄色野菜といった鉄分を多く含んだ食品を摂取することが大切です。また、その際には鉄分の吸収を助けてくれるビタミンCなどを同時に摂取することも重要です。
その一方で、食べ合わせにも注意することが大切です。中でも緑茶や紅茶、コーヒーに含まれるタンニンという成分は鉄の吸収を妨げてしまうと言われています。そのため、濃ゆいお茶やコーヒーはなるべく控えて、ときには白湯を飲むなどの工夫をした方がいいといえます。
鉄分の1日の必要摂取量は成人男子で7.0から7.5ミリグラム、女子で6.0から6.5ミリグラムとされています。しかし、女子の場合は月経や妊娠、授乳などの要因によってさらに多くの鉄分が必要になる場合もあります。そのため、女子は月経の期間に合わせて鉄のサプリメントを取るなどといった工夫をすると良いでしょう。